ビザ「在留資格」とは何?

ビザって言葉聞いた事があるかもしれませんが、よくわからないですよね。
実は外国人にとっては、とても大切なもの。これがないと日本にいられないからです。

最初にお断りしなければならいのが、ビザ=在留資格ではありません。ビザ(Visa)に対応する日本語は、「査証」。
在留資格を英語にすると、「Status of Residence」になります。

簡単に覚えるには、外国人が日本に入国する際に必要なのが査証で、その後に日本に長く滞在するために必要なのが在留資格です。
査証は外国人の携帯している旅券が有効なものであり、入国の目的が問題ないことを証明するために発行されます。

では在留資格は何でしょうか。
わかりやすく言えば、「日本に滞在する目的」「日本での地位・身分」に応じて29種類(2019年5月現在)のうちどれか一つが与えられます。

一人の外国人に一つの在留資格が原則となります。
認められた在留資格の範囲を超えた活動をした場合に、罰せられることや国外退去となることもある重要な許可の枠組みです。

  • 日本で働くためには、「就労ビザ」。
  • 日本の配偶者と日本で住むためには、「身分ビザ」。
  • 日本の学校で学ぶには、「留学」。

それぞれの目的と活動内容に応じた在留資格を、外国人は日本に来る前に取得する必要があります。
留学生が卒業して日本の会社に就職する場合などもありますよね。
このケースでは一度帰国してから再び来日するのではなく、日本滞在中に在留資格を「留学」から「就労ビザ」に変更となります。

そもそもどの在留資格を取ればいいのか。どういった手続が必要なのか。
わからないことやお悩みの解決をお手伝いするのが、私たち行政書士になります。

日本で働きたい人は就労ビザ

ビザは全部で29種類。そのなかで就労ビザのカテゴリーでは、19種類となります。
それぞれ働く内容によって19種類に分類されているといえます。
どんな仕事内容で分かれているか、わかりやすいように話題になっていた日産を例に出してご説明してみます。

まずカルロス・ゴーンさん。この方は経営者となりますので、「経営・管理」ビザとなります。
次に技術者もしくは貿易などのホワイトカラーとして入社する外国人は「技術・人文知識・国際業務」となります。

フランス支社から日本に転勤する場合には、「企業内転勤」。
フェラーリのデザイナーなど経歴・実績のある外国人を呼び寄せるときには、「高度専門職」というビザもあります。

日産の工場に労働者として働くことは出来るのでしょうか。就労ビザは、管理的・専門的仕事を内容としております。
原則、現場作業をメインとすることは出来ないのですが、「技能実習」と今回創設されました「特定技能」では製造現場で外国人が働くことが許されています。

また日産はサッカーチームのオーナーでもあります。
外国人選手は「興業」、外国人監督などのスポーツ指導者を招聘する場合は「技能」というビザになります。

会社がどのような業務を外国人に任すのかによって、ビザの種類が違ってきます。
どのビザが該当するのか、どうしたら取得できるのか。ぜひ専門家に一度ご相談ください。

身分ビザをわかりやすく

身分ビザは、大きく3つあります。

まず日本人(もしくは永住者)と結婚した場合に取得できる、「日本人(永住者)の配偶者等」。
次に、「定住者」。永住・帰化する前に生まれた実子や日系の方、もしくは日本人と離婚した方などが該当します。
最後の「永住者」は、在留期限がないのでビザの王様!ともいえます。要件を充たすことで長年日本に暮らしていた外国人が取得できます。

身分ビザの特徴は、就労制限がないことです。どんな仕事に就くことも出来る点が、就労ビザとの大きな違いです。
よく勘違いされるのが、国際結婚=ビザ取得ではないことです。
たとえ結婚してもビザが許可されないケースもあり、夫婦が揃って日本で生活していく事ができなくなります。

また永住許可についても、友達からの噂や間違った知識で覚えている外国人の方も多いです。
ぜひ一度ご自身がどうやったら永住許可を取れるのか、専門家に相談されることをおススメします。

とても大切な更新と変更

外国人は必ず期限前にビザを更新しなければなりません。その期限は人それぞれビザそれぞれです。

更新の手続きは、期限の3か月前からできます。
現在のビザを取得したときに要件に適合しているかのチェックは済んでいますので、更新手続きは最初の審査と比べると簡単なものになります。だから本人が申請することも多いです。

ただし専門家としてはおススメしません。
途中で在留状況が変わっている場合もあり、更新期限ごとにリーガルチェックという意味でもお任せするのが安全安心です。
そして何よりも面倒な手間も省けます。

これから留学生の就職で、在留資格の変更(留学から就労ビザへ)が増えてきます。
就労ビザの申請で必要な資料って知っていますか?大きく分けると、本人と会社それぞれになります。
本人は学歴と日本語能力を証明する資料。会社側の資料は、会社謄本・決算書・法定調書合計表・雇用契約書などになります。

そして一番大事なのが理由書と職務内容を説明する資料です。
きちんと許可要件に合致することをこの二つで立証しなければなりません。

日本に滞在する目的によって、外国人はビザを変更していきます。
変更できないと日本にも在留を続けられなくなるので、とても重要になってきます。
私たちは外国人それぞれのライフプラン・キャリアデザインをお聞きして、最善のビザを提案します。